行雲流水

禅僧(禅宗のお坊さん)が綴る発想の種。旅は、私に大きな影響与えてくれました。 旅は、今の私を形作る糧となりました。 旅は、仏教徒として、禅僧として今を生きる私の大事な一部となりました。

イギリス留学生活:イギリスと日本で違うお客への対応【旅の記録20】

留学生活の中で貯まってくるストレス。ホストファミリーの件もそうですが、他にもどんどん嫌になることがありました。その一つが、お客に対する対応の違い。

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※写真はカンタベリー博物館の蝋人形。客に対しては無反応です。

 

イギリス留学カンタベリー編⑩ イギリスと日本の違い

いわゆる価値観の違い。常識の違い、カルチャーショックともいっていいですかね。この違いっていうのが、結構ジワジワっと堪えてきます。私も生活している時は、嫌に思った出来事として記憶にあります。

 例えば、イギリスで客に対する対応が違うのには戸惑いました。 

お客に対する対応

最初に言っておきますが、日本の接客はすごく丁寧です。日本の対応を当たり前に思っていると、だいぶイライラします。

スーパーを例にあげると……

長い行列ができた時、日本ならレジの人員を増やします。たとえ増やせなかったとしても、店員さんは一生懸命してくれます。少しでもダラダラやってたらクレームもの。

 でもイギリスは決して動じません。

どんなになが~~~~~い行列ができようがマイペースです。というか、イスに座って、「ハイ、次」みたいな感じ。知り合いなんかと会うとおしゃべりしたりして……。日本のレジに慣れていると、正直イライラします。

でもこういうのって、世界的に見れば、結構日本が異常に思えてしまいます。

日本は「お客様は神様です」的な対応がわりと普通。でもそれって、お金さえあれば欲しい物が買えるって当然に思えてしまいます。なんていうか、お金の価値が強いと思い込んでいるような……。

 でもやっぱり売る側がいないと私達、物を買う事できないんですよね。

欲しいものが買えるってことは、売る人が仕入れてくれるからで。作ってくれる人がいるわけで。だから「気に食わなければ買わなきゃいい」って言える。まぁ、イギリスではそんな雰囲気も感じられるわけです。

でも私にとっては最初は嫌悪感を感じた出来事でしたが、こういう感覚を知れたことは今ではありがたく受け止めています。

売り手と買い手

買い手が強くなりすぎても世の中はおかしくなります。例えば、サービス、サービスでお客ばかりみて、従業員を大切にしなくなったり、お金があればなんでも手にはいると思ったり。

 逆に売り手が強くなりすぎても世の中はおかしくなります。例えば、売り手が物を売るのを渋ったら流通は悪くなります。そしたら、欲しい物以上に必要な物すら手に入りにくくなってしまいます。売り手が買い手を恣意的選んだりしたら、そりゃまた大変で。

 要はバランス。日本とイギリスでは、その傾き加減が違うのでしょうね。買い手に傾くか、売り手に傾くか。どちらも行き過ぎると、それが問題として浮彫になってくるのでしょう。 


つづく……