禅僧インスピレーション

禅僧(禅宗のお坊さん)が綴る発想の種。仏教徒として、禅僧として今を生きる私の糧となった出来事などを綴っています。

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葉っぱのフレディ:「空」と通じる”いのち”のお話【心響く作品】

哲学者レオ・バスカーリアさんが書いた絵本。

葉っぱのフレディ―いのちの旅

葉っぱのフレディ―いのちの旅

 

 

葉っぱのフレディを読んで

 ”いのち”を描いた作品で、とても興味深い内容です。難しくはないけれど深い話、色々と考えさせてくれます。

仏教の話で出てくる「空」

私はこの「空」を説明する時によくこの絵本を参考に話をします。最初は、アメリカ人に「空」について問われたのがきっかけ。だから原作の英語版も持ってますよ。

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 よく「空」って、空っぽとか、emptyとか、無いって意味と同じように扱われていますが、決してそういう意味ではないんです。また、この本を紹介すると、輪廻転生と勘違いする人もいます。けっしてそういう意味でもありません。

 仮に「空」を”無い”という意味で考えるのなら、同じく”有る”という意味でも考えなくてはいけません。仮に「空」を”有る”という意味で考えるのなら、同じく”無い”という意味でも考えなくてはなりません。”有”とか””無”とか狭い意味で翻訳しないでください。

 ここで言葉にすると余計混乱させてしまうので、この場では言及するのはやめておきます。

 そもそも「空」ってなんだって考えながら読む必要もありません。それは私が話す”ついで”の話ですから。それよりも……、

「いのち」って何だろう?

いのちについて、考えながら読んだ方が純粋にこの絵本を楽しめるはずです。とてもよい絵本ですよ。

 作者であるレオ・バスカーリアはこのようなメッセージを書いています。

この絵本を、死別の悲しみに直面した子供たち、死について的確な説明ができない大人たち、死と無縁のように青春を謳歌している若者たち、そして編集者バーバラ・スラックへ贈ります。ぼくは一本の木であり、バーバラはこの十年間でかけがえのない葉っぱでした。

 わたしも「どうかこの絵本が作者の願う人達へと届くように」祈ります。