行雲流水

禅僧(禅宗のお坊さん)が綴る発想の種。旅は、私に大きな影響与えてくれました。 旅は、今の私を形作る糧となりました。 旅は、仏教徒として、禅僧として今を生きる私の大事な一部となりました。

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イギリス留学生活:イギリスと日本で違う自国への誇り【旅の記録22】

カンタベリーでの留学生活で感じた、日本とイギリスの違い。その違いも、私にとって、留学生活の中で貯まってくるストレスとなっていました。

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※写真はカンタベリー博物館の蝋人形です。

 

イギリス留学カンタベリー編⑪ 日英間で違う自国への誇り

 イギリスと日本での違いとして、もう一つ印象に残っているのは、自国への誇り。自国愛、愛国心といってもいいのでしょうか?とにかく、日本のそれと全然違います。

 私なんか、日本への愛国心なんて言われても、これっぽっちもありませんでした。海外で暮らして、ようやく、日本がどんなに素晴らしい国か……。それを肌身に感じるようになりました。そう考えると、日本人が自国へのプライドが世界的に見て、低いのかもしれません。

 自国への誇り、プライド。いずれにせよ、イギリス人は日本人に比べて、それが格段に高い。それを感じたのが、まず言語から。つまり英語です。

 

英語もいろいろ

「英語」は英語で「English」。つまりイギリス人にとって自国の発祥の言葉です。

でも英語を母国語としている国は他にもあります。アメリカやオーストラリア、カナダなど。でも「American」は「英語」という意味を持たないですよね。

 イギリス人はアメリカ人の英語を「American English(アメリカンイングリッシュ)」と呼びます。これはイギリスで英語を学ぶ上で聞いた話。英語を話す国でも、アメリカの英語は古いままの英語。昔の英語に近いようです。そして最新がイギリスということでした。その中間がオーストラリアやカナダ。

 イギリス人の教師も言ってましたが、どこでも通じる綺麗な英語を学ぼうと思うなら、オーストラリアやカナダの方がいいようですよ。バランスが取れてってことなんでしょうね。

 

イギリス英語とアメリカ英語

実際、イギリスとアメリカの英語には結構違いがあります。例えば「I can speak English」はどう読みますか?

カタカナ表記だと「アイ キャン スピーク イングリッシュ」ですよね?

でもイギリスは「アイ クン スピーク イングリッシュ」です。これが否定形になるとまた聞き取りづらい。

I can't speak English(アイ カン(ト) スピーク イングリッシュ」

実際は、カンもどちらかといえばクンに近い音ですし、トが抜ける場合もあります。カンとスピークの微妙な間を聞き取らなければいけないわけです。ですがそれ以上に問題なのは…「アイ キャント」ではないんです。 

 私は無難に「I can not(アイ クン ノット」と言うようにしてました。特に誤解してほしくない、大事なところでは。他にも、同じ単語で意味が違っていたり、子音の数が多いのも特徴ですね。

 英語はイギリス発祥の言葉、イギリス人はそれを自国への誇りとして持っている。なので、やっぱりアメリカ英語を使われるのが不愉快に思う人もいるわけです。

 

日本の英語教育はアメリカ英語

ここで問題になるのが、「日本の英語教育はアメリカ英語」だっていうこと。知らず知らずのうちに、日本人はアメリカンイングリッシュを使うわけですよね。

 私が察するにイギリス人からしてみればですね。「外国人がわざわざ英国にきて米国の言葉を使いやがる!」って感じです。米国人でもないわけなのにね。気持ちは分からなくもありません。

 例えば、私もショッピングモールに行ってくるつもりで「outlet(’アウトレット)行ってくる」と言った時は、「はぁ? なんだそれは?」と言われました。伝わらないのです。まぁ実際、辞書引いて意味を説明までして……。そして「なんで英国にきてそんな言葉使うんだ!?」と苦言を呈されるわけですね。

まぁ悪気もないのでしょうけども。

ただでさえ、英語で話すのに勇気がいるわけですが、そういう言葉の微妙な違いを指摘され続けると、だんだん話すのも怖くなってしまうわけです。「キャン(can)じゃない。イギリスはクンだ!」と。

 

ブリティッシュ

あ、そうそう。自国の誇りといいますが……私はイギリスにいる間、自国を表す言葉として「British(ブリティッシュ)」とは聞いたことがありません。

「England(イングランド)」です。

これは国の成り立ち、歴史も関係しているのでしょう。

イギリスの正式名称「the United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland

イングランド」「スコットランド」「ウェールズ」「北アイルランド

この四つの国がそろっての連合王国です。元々別々の国でした。イングランドスコットランドの分離独立騒動のニュースを見た時、どうしてそんな話がでてくるのか、私は妙に納得しました。それぞれがそれぞれの国に対して誇りをもっているのでしょう。

 

最後に

自国に誇りを持つこと、自国を愛すること。私はそれ自体は悪いことだとは思いません。本人の自由です。問題は日本人とイギリス人が持つ自国への誇りの度合い。日本人が日本にいる時の感覚のままで、イギリス人のプライドに関する部分に触れると、時として不愉快な印象を与えてしまう事があるんです。

まぁ、人にもよるのですが。

 まぁ10年前、私が現地にいる時は、こういう事などを受け止める度量がまだなかった。だから結果として自分の目には、「嫌」と見えていたのでしょう。

 でも実際に行う。肌身で感じないと分からない事はたくさんあります。そんなことを心底感じるのも、海外での経験があったからこそです。


つづく……