イギリス、カンタベリーでの留学生活。クリスチャンの方々との交流もはじまり、良かったと思える出来事もあれば、留学生活において悪い出来事もありました。
イギリス留学カンタベリー編⑤ トラブルホームステイ
ある日、ホームステイ先の家族(ホストファミリー)との間に起ったトラブル。イギリス留学生活が始まり、間もなくの事でした。
ホームステイは現地の家庭に滞在できるので、会話もでき英語の勉強にもなります。また学校が紹介してくれるので自分で物件を探す必要もありません。コスト面でも良いので、多くの留学生が利用しています。
日本では、ホームステイを受け入れる機会はあまりないかもしれません。しかし、イギリスは世界共通語の英語。EUを含む近隣諸国から学びに来る人が大勢います。なので、イギリスでは、ホストファミリーも多く、サイドビジネス的に行っている家庭もあるみたいです。
以前高校生だった頃、私の家庭では留学生受け入れたことがありました。本当に家族がもう一人増えたように接した記憶がありました。だから、サイドビジネス的にやってるホストファミリーの存在なんか全く考えず、現地の家庭へとホームステイをしました。
そんなスタンスの違い、また【旅の記録3】で触れたようなすれ違いがはじまり。そして結局、私はわずか数週間で最初のホームステイ先を変える事になりました。(今振り返ると、私が勝手に気を使い過ぎた面もあるような気がしますが……)
最終的に出ていく事になったのは「鍵」についての問題が原因でした。
「鍵」に関する問題が表面化
その当時、私はホームステイ先から「鍵」を渡してもらっていませんでした。 私の滞在していたホストファミリーは、仕事や学校の為、昼間誰もいません。私も私で、「他人である自分に鍵なんて渡すはず無いわなぁ」と当然のように思っていました。
ただ家の鍵が無いということは、家族の帰宅時間まで、居場所がないということです。私は一番授業料が安く済むように、学校は午前のみ。午後からは自由行動をしていました。(後々は午後のフリーな時間のおかげで、図書館で勉強できましたし、クリスチャンの方と交流できてからは、そちらの顔を出すこともできました)
でも最初は何をしていいかわからず、時間を持て余していました。ホストファミリーが帰宅する時間まで、家に帰れず、公園いったり、街を散策したり。つっても、いつまでもそんなことがつづくわけがありません。
おまけにイギリスに来て早々、お腹の調子がずっと悪い。午前の授業が終わったら、ベッドで休みたい。そんな日もありました。でも帰れない。
そんな日々を続けていたある日、ふと同じクラスでホームステイをしている韓国人の友達との会話で。
「学校終わった後何してんの?」と私が聞くと、
「家帰っているよ」っと友達が言いました。
「へぇ、君のホストファミリーは家にいる人がいるんだね」
「え? みんな働いているよ」
「え? じゃぁ、家の中に君1人?」
「そうだけど……、鍵もらってるでしょ」
「えっ? 俺、鍵なんかもらってないよ!?」
「え? 普通、鍵渡してもらえるでしょう?」
「え? えっ?」
他のホームステイ経験者に聞いても、鍵が渡してもらえるのは普通だって言われました。私の今までの苦労はなんなんだ……。色々と気を使ってきたけど、どうも扱いが他と違うらしい……。ってことで、もう変に気を使うのもやめました。
ホストファミリーに直談判、そして学校へ直訴(?)
「他のホストファミリーは皆を鍵を生徒渡していると言っている。私にも鍵を貸して下さい。授業も昼間でだし、他に帰る場所がありません。鍵が必要です」
と精一杯の英語で伝えようとしました。
「私達はあなたには鍵は渡しません」
以上。そこから取り合ってもらえませんでした。
そこで、相当気が引けたのですが、学校に相談。じゃぁ学校は学校で、「まぁそんなホストファミリーがあるの!?」的な対応。
「学校から話してみます。大丈夫、私達が勝ちます」
的な事を英語で言われたのが、妙にひっかかりました。
別に争いたいわけじゃないんですけど! なんか直訴したみたいになってないか!? 勝ちますって、なんか噛みあってなくない!? なんて内心、思いながら……。
まぁ、どっちみち結果として話が付かず、私が出ていくことになったんですがね。
結局のところ
最初にこういう事があったので 、イギリスで暮らすことが辛くなっていました。次のホストファミリーも次のホストファミリーで……。正直にいうと、私はこの出来事がきっかけで、だんだんイギリスが嫌いになっていきました。
クリスチャンの人達との交流がなかったら、私はそのままイギリスがただ嫌いなままで終わっていたかもしれません。まぁ、イギリスの留学生活には、良い面も悪い面もありますから、全ては自分の受け取り方次第なのですが。この辺の詳しい話はまたの機会に。
つづく……